日々の話

一年の終わりに思うこと

今年も一年の全フライトを終え、無事に年末を迎えることができました。

失敗はいくつかありましたが、機体を壊すことも管制指示違反をすることもなく、概ね平穏に一年を終えることができました。

そして、これまで送り出した訓練生たちが、事故等の報せもなく無事に飛んでいるらしいということが、私たち操縦教員にとってはなによりの喜びです。

一方で、今年も何件かの航空事故が発生しており、つい先日も静岡県でヘリコプターが墜落、乗員が死亡するという事故があったばかりです。

空という世界はとても魅力的な世界ではありますが、同時に非常に危険な世界でもあります。

「一度離陸してしまったら、あとは着陸するか墜落するか、二つにひとつだ。お前はどっちがいい?」これは私が最初に教育を受けた教官の言葉です。

選択肢はたったの二つ。確率で言うと50%です。

着陸の確率を上げられるかどうかは自分次第、怠けているとあっという間に墜落側の確率が高くなる。真面目に日々努力していても、ちょっとしたことで墜落側に一気に傾いてしまう。そういう世界です。

だから、日々の訓練や勉強は怠らないようにし、最新の情報もチェックする。事故報告にはできるだけ目を通し、自分なりに自己原因を分析して自分なりの対策を考える。

こういった地道なことの積み重ねが安全運航に繋がるのだと考えます。

とはいえ、やっぱり人間なのでなかなかキッチリとはできないこともあるのですが(笑)

ひとまずは、無事に一年を乗り切ることができたということで良しとしましょう。

空に関わる全ての方たちの飛行安全を祈念しつつ

来年もご安全に。

 

ではでは

-日々の話

© 2024 空の本棚